WCAN 2013 Winterの長谷川恭久さんの話を思い出しながら考える
少し遅くなってしまいましたが、先ほどスライドと自分メモを見返したので、 ブログに記録しておきたいと思います。
モバイルは生活の一部になった
- 出荷台数は増加の一途
- パソコンは仕事用、モバイルは日常生活で使う
- 多くのデバイスがインターネットに繋がっている
- スマートフォンサイトはもう"サブ"ではない
- アクセスする手段は利用者に選択権がある
- ユーザはその時に一番ラクに使えるデバイスを使う(スマフォ・タブレット)
- 利用シーンを決めつけることはできない
→制作者の考える「スマートフォンだからxxxのはず」ってホント?
モバイルサイトはユーザに嫌われている
- パソコンサイトからの安易な複製になっている
- 「見た目は整っている」「使いやすい」でもそれだけのサイトが多い
- PCサイトから流用した画像文字が読めない
- 情報のプライオリティ設定が下手で本当に欲しい情報がない
→情報が揃っているPCサイトの方がまだ良い(と思われている) - 重複コンテンツが多い
- 表記のブレが多い
企業とユーザの壁
- 企業と個人の思いに大きな隔たりがある
- ユーザはそこまで企業の施策やコンテンツを信用していない
- 利用者中心 < アピール中心 自己主張の強いコンテンツが多い
- 見た目だけではユーザの心はつかめない
- ユーザの本当に欲しいものってなんだろう?と考えることが必要
制作者のできること
- 制作者は制作にしかコミットしていない
- 出せば良い、見栄えが良ければ良いと思っている
- IA(情報の分類・見せ方)を考える
- アクセス解析の内容を噛み砕き、クライアントに伝える
- 市場調査、ユーザ調査をする
アクセス解析で分かること
- 利用者の動向がみえてくる
- 成果があるもの、ないものがわかる
- 分析のポイントがみえてくる
コンテンツはあれば良いわけではない
- 成果の出ないコンテンツはいらない
- コンテンツ企画の優先度をつける必要がある
- 解析と調査に基づいた情報設計が必要
- 重複しているもの、読みにくいものを省く必要がある
- ユーザが欲しいコンテンツとは何か
- 必要な情報だけに絞って掲載する
- ユーザの動線を意識したコンテンツをつくる
コンテンツ管理者の不在
- コンテンツの状態は?
- 品質チェックは?
- 誰が管理している?
- どのような工程で掲載されている?
表(Excel)に書き出してコンテンツを整理する
- 重複コンテンツが見つかりやすくなる
- 古いコンテンツが見つかる
- 誰も知らない謎コンテンツが見つかる
- 足りないもの、必要ないものがわかる
- サイト全体の状態を把握できる
感想
セッションを聞いて真っ先に感じたのは、制作者の考える「ユーザはきっとーだろう」という 経験に基づく推測は間違いだらけだな、ということでした。
制作には様々な人が関わりますが、それぞれの人の都合とお客様の都合、そんな都合と都合が 重なりあったユーザ像はすごく制作サイドにとって便利なユーザ像になっている気がします。
- スマフォユーザはきっとこんなページ見ないからPCサイトにリンクで良い
- スマフォのきっと出先で見るからトップページには最新の情報だけあればいい
- 更新の手間は減る、コストは減るからレスポンシブサイト素敵!
とかとか...。
サイトによってはもしかすると上に上げた3つも必ずしも間違いでは無いのかもしれません。 ただ、すべてのサイトがその対応で良いのかといえば、それはきっと違うのでしょう。
- スマートフォンサイトはもう"サブ"ではない
- スマートフォンやタブレットの使われる利用シーンは決まっていない
まずはこの辺りを念頭に置きながら、少しずつ自分の中の仮想ユーザ像を新しくしつつ、 年明けは制作は進めていきたいと思います。