第1回 CMS Fun Nagoya 「新しいCMSにチャレンジしてみよう!」に参加してきました。(1) 基調講演のまとめと感想

標題の通り、第1回 CMS Fun Nagoyaに参加してきました。

写真などはベースキャンプさんのスタッフブログをご覧ください。

第1回 CMS Fun Nagoya 「新しいCMSにチャレンジしてみよう!」が開催されました。 | スタッフブログ

まずは基調講演の感想とメモをまとめたので記事にします。

基調講演は言問 藤田拓さんによる「これからのWebサイト運用で期待されることとCMS」です。〜かも、と書いてあるのは私の感想・意見です。

Webサイトを改善していくにはどうしてもデザイン・マークアップ・CMSといった各フェーズのコストがかかります。 そのため、施策を思いついてもすべてを試すことは難しいのが現状です。

今回、基調講演で紹介のあった各サービスはコストの問題を解決し、Webサイトの改善、より細かなエンドユーザごとのアプローチを実現するためのツールです。

Visual Website Optimizerの管理画面を見てみると驚くほど簡単にコンテンツを追加したり、順序を入れ替えたり、といったことが可能なので「こうしたらどうだろう?」と思った時にすぐにその場で結果が見えるのがとても楽しいです。

Webサイトの運用における打ち合わせの中では、改善のアイディアが出た場合も一旦持ち帰って、デザインを作って...というフローが現状だと一般的ですが、今後は実際にその場で施策を行う→A/Bテスト配信して次回はその結果を元に打ち合わせをする、といったフローに変わっていくのかもしれません。

実装面から見ると、なかなかクライアントさんに認識してもらえないマークアップの価値が見直されるきっかけにもなりそうです。こういったツールが一般的になるとクライアントさんが実際にツールを通してHTMLの構造を変更することになります。その際には、見た目が崩れてなければ良いマークアップではなく、外部ツールで順番を入れ替えても壊れない、モジュール設計の行き届いたマークアップが求められるためです。

最近のトレンド

  • IPアドレスからユーザをトラッキングする
  • アンケート結果よりユーザの行動からから本当の興味が見えてくる
  • ユーザ・地域・時間帯ごとに表示の内容を変えてアプローチする
  • 会員登録→ログイン後にはユーザ名、メールアドレスが分かることから個人を特定できるようになる
  • 実名ユーザにはE-mailアドレスを元にメールで個別アプローチすることもできる
  • 会員登録を簡易化することでユーザの情報登録を促進できればより可視化できるかも
  • 長いフォームで離脱が増えるよりは最低限の情報で登録を促した方が良いかも

実現するサービス

Mixpanel | Mobile Analytics

  • サイトに1行のjsコードを追加するだけで使えるサービス
  • 今アクセスしているユーザの情報をリアルタイムに確認できる
  • Google Analyticsのリアルタイムよりユーザ一人ひとりの前後の行動が見やすくて良さそう
  • ユーザごと、セグメントごとにコンテンツの出し分け、メール送信などができる

Visual Website Optimizer

  • サイトに1行のjsコードを追加するだけで使えるサービス
  • サイトを登録するとサービス上からHTML要素の追加・編集・削除・順序の入れ替えなどができる
  • 調整したサイトをA/Bテスト、セグメントごとに配信、もしくは全ユーザへの配信ができる
  • 思いついたサイトの改善施策を使いやすいUIでコストをかけずにこねくり回せるのが良さそう
  • 実際にクライアントさんと対面しながらその場で試すのに良さそう

Kameleoon

デジタルマーケ−ティングとCMS

  • CMS上で条件分岐をしすぎるとキャッシュができない
  • ページ丸ごとの生成と配信にはコストがかかるのでそこはJavaScriptの方が得意
  • CMSのコンテンツを入れ替えたりする機能は外部サービス側が持つともっとシンプルになる可能性がある
  • ツール上でDOM要素の入れ替えを可能にするには、構造変更に強いマークアップが求められる
  • 外部サービスの問題点はページ単位でしか変更ができないこと
  • 外部サービスでコンテンツの内容の意味合いを書き換えるのは良くない
  • 出し分けは外部サービス、コンテンツ管理はCMSがおこなう
  • 外部サービスの魅力は実装のリソースを使わなくても運用ベースでサイトの改善ができること
  • まずはユーザの特定、ユーザごとのアプローチから試すのもあり(個別メール送信など)
  • A/Bテスト・ツールで施策のテストをして良い方をCMSに取りこむ
  • A/Bテストの実験結果をCMSに取り組むインポータがあると捗るかも
  • 結局のところJavaScriptなのでやり過ぎ注意が必要そう
  • コンテンツを一時的に編集した場合は定期的にCMS側にフィードバックが必要そう
  • HTMLの編集、CMSの改修なしに施策を打てるので施策数を増やせるのが良さそう