初のCraftCMS案件を振り返る その1
この記事はCraft CMS Advent Calendar 2020 - Adventarの12日目の記事です。
CraftCMS自体はかなり前から知っていたものの、チュートリアルを進めてみる程度で実案件で使う機会がなかなかありませんでした。そんな中、先日無事に初のCraft案件を納品したのでそちらを振り返りを書いてみようと思います。 ちなみに私は普段CMS案件はほとんど Movable Type または PowerCMS を使って構築しています。
今回はなぜこの案件で CraftCMS を選んだのかについて書いてみようと思います。
案件概要
案件名は公開できませんがざっくりどのような案件なのかをご紹介します。
- サイトリニューアル案件
- 5言語展開(日本語・英語・中国語(簡・繁)・韓国語)
- 10個程度のコンテンツタイプ
- 既存データが3000件程度
- 各店舗で更新
- APIを使って外部サイトと連携したい
データ量がとにかく膨大で今後も増えていくこと、対応言語数が多いことがあり、いつも使っている Movable Type は不向きな案件だな…とはじめに話を聞いていた時に感じていました。(Movable Typeは多言語機能があるわけではないので言語数分のサイトを作る設計になるので言語数が多いと辛いんですよね…)
Craft以外の選択肢
CMSの選択肢を増やしたいとは常々思っていて、増やすなら「WordPress」のような「Movable Type」とサイズ感が同じものではなく、大規模サイト、エンタープライズ用途に対応できるものを扱えるようになりたいと思っていました。
そんな中、真っ先に選択肢に上がったのは「Drupal」でした。
選択肢に上がったもののまったくの初見だったので今回の案件に耐えられるものなのかを短期間で調べる必要がありました。 短期間ではありますがチュートリアルを一通り走ってみたり、セミナーに参加するなどして情報を掻き集めてみましたが、以下の点により採用を断念しました。
- 構築の難易度が高い
- 鮮度の高い日本語の情報が少ない(旧バージョンの情報が多い)
- テンプレートは1からではなく既製品のテーマを部分的に上書きする形でデザインを当てていく形が推奨されており、サイト構成が不明な段階では不安が残った
Craftに決めた理由
Drupalの採用を断念して、やはりいつもどおり Movable Type で構築するしかないか…と思っていたところで、前に少し触ったことのあったCraft CMSの存在を思い出しました。
しばらく触っていない間にメジャーバージョンアップをしていたりしていたので、再度情報収集を行い、これなら行けそうと思えたので採用することにしました。(とはいえ、いざとなったらMTで作り直せるように設計は進めていきました)
Craftに決めた理由は以下のものがあります。
- Movable Type 7 のコンテンツタイプに近い設計思想だった
- テンプレートの自由度が高く、どんなデザインでも対応できそうだった
- 多言語機能がコアでサポートされていた
- 鮮度の高い日本語資料が豊富だった
- bit-partさんのサポートが手厚かった
実際に使ってみると色々と壁にはぶつかったのですが、Craft CMS 自体がコアの機能がとても気が効いているのにも関わらず、とてもシンプルに出来ていて学習コストはそこまで高くありませんでした。Movable Type を触っているからはスムーズに使い始めることが出来ると思います。次の選択肢としてとてもオススメです。
次回は制作を進める中で感じたCraft CMSの良いところを書いてみようと思います。