Movable TypeユーザがCPIさんの新機能「SmartRelease」を試してみました!
すっかり波に乗り遅れた感がありますが、やっと時間が出来たのでCPIさんのレンタルサーバの新機能「SmartRelease」を試してみました。
以下に色々と書きましたが、このサービスすごいですよ!一度お試しください。
SmartReleaseとは
「制作者を超ラクにする」をコンセプトに、CPI共用レンタルサーバー「シェアードプラン ACE01」に標準装備(無料)された新機能です。
機能としては、以下のようなものがあります。
ステージング機能
1つのサーバスペースの中に、テスト公開エリアと本番公開エリアの二つがあり、 テスト環境で十分にサイトを確認した後に、公開領域にリリース(本番公開エリアにファイルコピー)することができます。
自動バックアップ機能
- 毎日深夜帯に自動でバックアップ
- サイト公開時に自動でバックアップ
- 公開サイトからテストサイトへファイル転送時に自動でバックアップ
従来のレンタルサーバでは公開するスペースが一つしか無かったため、 別のサーバ、ローカル環境などでテストを行なってから本番アップをするしか無いのが実情でした。
しかし、その運用には以下の様な問題があります。
- テスト環境と本番環境のサーバ設定が異なるため、プログラム等の動作が異なる
- 2つのサーバ、両方の設定の必要がある
- (別のサーバを借りる場合) 運用費がかさむ
これらの問題を、「SmartRelease」を利用することで解決できます。
実際に使ってみる
以下の手順で作業を進めました。
- ユーザポータルにログインをする
- テストサイトのFTP情報を設定する
- テストサイトのDB設定をする
- テストサイトにMTOS 5.2をインストール
- テスト用ブログを作成、記事をインポート、再構築
- ユーザポータル>SmartReleaseに進む
- リリース>すべてリリースで「公開サイト」に公開する
はじめて使用しましたが、「テストサイト」と「公開サイト」の二つの設定が 分かれていることさえ理解できれば、後は従来の制作手順と代わりはありませんでした。
SmartReleaseのコントロールパネルは操作が直感的に分かりやすく、 少しWebに慣れている方ならすんなり馴染めると思います。
使ってみて思ったこと
- 「テストサイト」と「公開サイト」にそれぞれFTP接続した際にまったく同じものが見えるので少し混乱する(どちらに繋いでいるか分からなくなる)
- 「Webサーバ設定」をするコントロールパネルの操作が分かりづらい(SmartReleaseのようなシンプル構成になって、操作感が統一されるといいな)
- MTの動作スピードが(ほんの少し)遅い(ただし、時間、サーバによる)
- ドメインの設定がコントロールパネルから変更できない(初期登録したドメインが変更する場合は結構たいへんそうです)
- バックアップのリストアでは全てのデータがリストアされてしまう(このファイルだけ戻す、とかそういうことができたらいいな)
好きなサーバほどコントロールパネルを使う機会も多いので、できればこのあたりを解決していただけると嬉しいな...と思います。(特にドメインまわり)
SmartReleaseとMovable Type
「SmartRelease」では「リリース」の際に「テストサイト」から「公開サイト」へのファイルコピーが行われています。
そのため、静的なHTMLファイルを生成するMovable Typeとの相性は良いです。
構成次第ですが、MTのコメント機能、トラックバック、検索などをZenback、FlexibleSearchなどで代用できる場合、「公開サイト」側に静的HTMLだけにすることが可能です。
「公開サイト」側を静的HTMLだけにすることで、セキュリティ面の向上、レスポンスの向上が期待できます。企業間のBtoBサイトなど信用が大事なサイトの場合にはオススメです。
ただ一点だけ、SmartReleaseとMTに組み合わせる際の注意点があります。
MTが出力するhttpからはじまる絶対パスに注意
MTEntrylink、MTArchiveLinkなどのリンクURLを出力するタグでは、MTの公開パス情報を元に、httpからはじまる絶対パスを出力します。
これからのパスはSmartReleaseで「リリース」をした際にリンク切れになってしまいます。
正規表現、またはAbs2Relプラグインなどで出力するURLを相対パスに変換するのをお忘れなく!