運用しやすいCMS導入のためにできること
12/11に名古屋で開催されたWeb向けセミナーイベント「WCAN」において、5分間のショートセッション(ライトニングトーク)をさせていただきました。
テーマは「運用しやすいCMS導入のためにできること」です。
ここでは当日お話したスライドの内容を元に、一部話せなかったこともあわせて書いていきたいと思います。
はじめに
CMSはパソコン、携帯電話、スマートフォン、アプリなどWebの閲覧環境が多様化する中、ますます重要になってきています。一見CMSはWebサイトを作るツールのように思われがちですが、実際には文章、画像などのコンテンツ(データ)を管理するためのツールなので、使用する用途はWebサイトだけではなく、アプリのデータベースなどにも使用されています。
ところがCMSの導入事例は増えてきているものの、導入されたCMSの全てがしっかり運用されているわけではありません。 今日お越しの方の中にはWeb制作会社の方も多いとは思いますが、「CMSが使いにくいと言われた」、「マニュアル作りが大変だった」そのような経験はありませんか?
私は1年このテーマについて考えてみました。そこで分かったのは作者の細かな"気遣い"が「運用しやすさ」につながるということです。その中で特に有効だった方法をお話します。
おはなししたこと
- 運用しやすいことのメリット
- 具体的な実装方法
- まとめ
結論
- 制作者にできることは学習コストを減らすこと
運用しやすいことのメリット
- CMSの操作を習得する時間が減る
- CMSの更新にかかる時間が減る
- 新鮮な情報が配信されやすくなる
- クライアントの持つ専門的な情報が配信されやすくなる
具体的な実装方法
- 基本的には管理画面カスタマイズで対応
- CMSの種類は何でもok
- 使わない項目は表示させない(非表示にする)
- 専門用語をなるべく使用しない
ブログ、ブログ記事、カテゴリとかは物件一覧、物件、物件分類のように用語を変える - 頻度の高い操作へのアクセス性を高める
ショートカットメニューを用意するなど - 入力項目の順序を公開側と同一にする
- 同じ内容を2回入力させないようにする
2回目以降はなるべく初回に入力したデータを再利用する
まとめ
- CMSが運用しやすくなるメリットは制作側、運用側それぞれにある
- 制作側にできるのは、運用側の
- 学習コストを減らすこと
- 制作者が細かな気遣いをするだけで
- CMSは運用しやすくなる
LTの反省点など
反省点
- 全体的に緊張しすぎ、声が震えていた
- スライドの構成が淡々としすぎて居た(長く聞いていると飽きそう)
- 箇条書きを読む際に済の項目のグレーアウトなどが必要だった
- 実装方法のところに具体的な実装事例があった方が良かった
良かったこと
- とにかく楽しかった
- 会場全体を見ながら話すことができた ◎
- 自分の伝えたいことを発信できて良かった
そのほか
発表までに至る過程、アイディア出し→アウトライン作成→スライド作成まではある程度スムーズに行えたものの、当日の話の組み立て方やゆっくり話すことなどが実践出来ませんでした。
色々なプレゼンの手法などを勉強する過程で様々なメソッドも知りましたが、それ以上に「場数を踏む」という経験値の部分がすごく大きいように感じました。
今回の反省点を生かしつつ、もっとスライド、話し方などを見なおしてまた次にトライしてみたいと思います。
セミナーを開催されている方へのお願い
今回のテーマは1年間ずっと考えていたこともあり、5分だけの内容ではなく実例も踏まえてより細かい話をしてみたいと思っています。もしこの話に少しでも興味を持っていただけた方がいらっしゃいましたらお願いします、機会をください! 実例デモ(MovableTypeの管理画面カスタマイズ)もご用意できます。
「CMSの種類は何でもok」の理由
セミナーの中でもお話したと思いますが、運用しやすいCMSのためにはCMSの種類というのは(よほどその案件に不向きでない限り)何でも良いと考えています。その理由としては、数多くのCMSがリリースされているものの、機能だけ並べると大体どのCMSも同じような機能を揃えているからです。
運用しやすいCMSを実装するために必要なのはそのCMSのプラグインやTipsなどの知識や経験と「おもてなしの心」です。
正直なところ、日頃の忙しい制作の中でCMSを運用しやすくするための工夫というのは手間がかかり、やりたくないことだと思います。
そんな中でもCMSを運用しやすくしていくためには、そのCMSを好きになることが重要だと感じています。
- プロダクトが好き
- コミュニティが好き
- 使うことによって自分の業務の幅が広がるから好き
「好きなことだから頑張れる」という言葉を耳にすることがあります。実際はそんなに単純じゃないかもしれませんが、好きで無ければ夢中にはなれません。
小さいものから大きなものまでCMSは数多く存在します。その中に1つぐらいは心から好きだと思えるCMSがあるはずです。細かな気遣いで運用しやすいCMSを作るためにも、色々なCMSを試してみて自分の好きなCMSを見つけてみてはいかがでしょうか?
私にとってのそれは「MovableType」です。