WCAN 2014 Summer メモ:セッション1. ディレクターとして意識スべき、「誰がどうみてもそうとしか受け取れない文書」術
先日、7月12日にWCAN 2014 Summerに参加してきました。
少し時間が経ってしまいましたが、改めて振り返ることができたので そのメモを残しておこうと思います。
まずは1つ目、株式会社サービシンク 代表取締役 名村 晋治さんのお話。
一番実用性が高そうで話を聞く前から期待していた内容でした。
ディレクター向けのようなセッションタイトルですが、この「文章術」は 職種に限らず、すべての人が持ってないといけないスキルだと感じました。
自分の文章をまずは疑って、この文章を読んだ人にちゃんと伝わるのかを 考えるところからはじめてみようと思います。
横着ダメ・ゼッタイ。
アウトライン(公式サイトから引用)
Webディレクターの仕事は判断・決定・連絡です。その連絡の時に
「あっ、それは実はそういう意味ではなくて」
「あっ、そこ書ききれてなかったんだけど......」
「作業してもらって悪いんだけど、あとあそこも修正があったんだよね」 といったことがありませんか?
Web制作の現場で17年間ディレクションをやっている名村が事例とワークを交え「誰がどうみてもそうとしか受け取れない文書」を書く文書術を解説します。
メモ
- ディレクターに求められるのは、物事を決めて、展開する人のこと
- その時ディレクターに必要なものが「文章術」
- おすすめ書籍:理科系の作文術
- 伝わらない文章しか書けない場合に起こること
- 自分の意図したものと異なる成果物ができる
- 作り直しが発生する
- 確認が多く発生し、作業者、ディレクター両者の連絡コストが増える
- スタッフの気持ちが離れていく
- 自分の意図したものと異なる成果物ができる
- コンテキスト(文脈・人)が違うと伝わらない文章・文言がある
- 察してくれるはず、は危険
- 文章がダメな理由
- 主語がない
- 何の話をしているのか自分しか分からない
- 空気を読ませようとする(空気は今しか読めない、時間で風化する)
- コミュニケーションが伝わらないのはすべて自分に責任がある(と思った方が良い)
- ダメな文章を書くことの影響
- その文章がひとり歩きした時に誤解を招く
- 補足説明が必要になる(その都度聞かれる、時間をとられる)
- 後で読んだ人、数カ月後に見た自分も文章を理解できない
- ディレクターが「無能」だと言われるのは「ダメな文章」のせい
- 上手く伝えれなかった時に悪いのは自分、相手のせいにしてはダメ
- 表記の間違いは信用に繋がる
- 良い文章を書くためのツールの条件
- Word、Excelはいまいち
- インデント、Wiki記法が使えるもの
- 見出し・段落・リストで文章に構造を持たせるもの
- オンライン・オフラインを通じて共有しやすいもの
- 編集・変更履歴を追えて、複数人で編集できるもの
- ツールの候補
- Evernote
- PowerPoint(アウトライン機能が優秀)
- RedMine(Wiki記法が使える)
- Backlog(Wiki記法が使える)
- trac(Wiki記法が使える)
- ドキュメント記述の手順
- 要件を書く
- 背景を書く(なぜそれをするのか)
- 第三者が見た時に、満たさなければならない真の要件を理解できるようにするため
- 具体的な内容を書く
- わかりやすい文章にするために必要なこと
- 見出し・段落・リストの3つを使い分けて文章の構造を意識する
- 断定的な文章にする、簡潔に書く(丁寧に冗長に書かない)
- 思考をそのまま文章にしない
- 感情を入れない、事実だけを書く
- 同じ単語を繰り返さない
- 1文章を40文字〜45文字以内に収める(1度に認識できる最高文字数)
- 具体的な指示の場合ほど、文言・表記の間違いに気をつける
- 「省略しても分かるだろう...」と思うのは実際に作業する人への配慮不足
- 画面のことを伝えるときは必ずURLを書く
- メール・管理ツール上の件名はそれだけで8割内容が伝わるものを書く
- 相手は何も知らない人だと思って文章を書くこと