WCAN 2016 Winter に参加してきました! #wcan
1年ぶりのWCANです。
本編は期待通りでしたが、ライトニングトークも面白かったです。
運用の話は興味深く、私の所属している会社にも運用グループが居るので共有したいと思いました。 また、AMP対応、Talkie.jsの話は内容も良かったですがスピーカの方がとにかく話すのが 上手くて聞いていてワクワク感が伝わってきました。
WCAN 2016 Winter \| WCAN 名古屋近郊のイベント情報
あなたの価値を高めるWebアクセシビリティ(伊原 力也さん)
「Webに載るだけで他の媒体より圧倒的にアクセシブル」という内容が このセッションで記憶に残っています。
自分の中でアクセシビリティはWebアクセシビリティのことだったので、 Webは他に比べるとすでにある程度アクセシブルなんだと知れたことが新鮮でした。
また、アクセシビリティは難しいイメージがあり、やるなら完璧な対応が必要だと思っていましたが、 出来ることからやっていけば良いことがわかったので少し気が楽になりました。
以下、気になった内容のメモです。 ※は自分の感想です。
アクセシビリティは障害者・高齢者対応なのか?
- そうではない
- 腱鞘炎で手が動かない、など誰でも一時的な障害を追うことはある
- ※特別な誰かのためのものではなさそう
アクセシビリティとユーザビリティの違い
- アクセシビリティ→使えるかどうか、ユーザビリティ→使いやすいか、言葉を直訳するとこういう解釈になる
- 使いにくいから使わないこともある(なのでどちらが先ということもない)
- 使いやすくすると使う(使える)ようになる
- ユーザビリティは特定の環境に絞った使いやすさ
- アクセシビリティはより多くの人をターゲットにしたユーザビリティ
マシンリーダブルとヒューマンリーダブル
マシンリーダブル
- 形をかえることで様々な状況に対応できる
- ex) 翻訳、読み上げ、スクレイピングなど
- ※マシンリーダブルを担保することはWebらしさを保つことにも繋がる
ヒューマンリーダブル
- 対応に限界がある
- 評価することが難しい
マシンとヒューマンの架け橋はテキスト
- テキストは伝わる可能性が一番高いUI
- マシンリーダブルはテキストがあればこそ
- 設計・デザインの段階でテキストを意識することが大事
- わかりやすく、構造を持ったテキストをヒューマンリダーブルな形で出す
身近な読み上げツール
- MacやiPhoneだとVoiceOver
- 使い方教室 for iphone
Webを支える3つの柱
- 狙い撃つユーザビリティ
- 可能性を保つマシンリーダビリティ
- 網を張るヒューマンリーダビリティ
アクセシビリティは売上につながらない?
- そんなことはない
- デザイン側での唯一のアプローチ手段
- サイトへの流入を増やすのか、サイトを使える人を増やすのか
『IA/UXプラクティス』を解きほぐし、実践する(坂本 貴史さん)
「表層で困ったときは戦略に戻って考える」という内容がこのセッションで 繰り返し言われていたので記憶に残っています。
一番誰でもが議論しやすいのが表層部分でそこだけで白熱しやすいですが、「そもそもそれって戦略にあってるの?」と冷静に見れるようになりたいと思いました。
また、以下のような階層構造を見てみると、表層はその下にいるものから 支えられているとも考えることができるので、表層が悪い場合に必ずしも 表層のせいではなく、下層に原因があるときもあるのだなと感じました。
- 表層
- 骨格
- 構造
- 要件
- 戦略
「IA/UX」についてはなんとなく言葉だけを知っていましたが、 ワークショップの中で現状分析→課題・ニーズ→施策・アイディアを 考えるというフローを実践できたことで少しイメージが膨らみました。
作って終わりから卒業しよう - デザインシステム入門編(長谷川 恭久さん)
なんとなく自分の中で思っていながらも上手く言葉に出来てなかった部分が明確に語られていたセッションでした。
セッションのタイトルにもなっている「デザインシステム」は「スタイルガイド」にデザインの原則を加えたものです。
デザインシステムは、デザインをする側にとってはデザイン根拠の説明に、実装をする側にとっては設計をする際に活用することが可能です。スタイルガイド単品に比べると双方にとってメリットがあるものです。
明日からすぐに完全導入できるものではありませんが、導入する価値は必ずあると思うので、まずはできるところから導入していきたいと思います。
以下、気になった内容のメモです。 ※は自分の感想です。
サイト運用
- コンテンツ運用、マーケティング、改修のフローを回し続ける必要がある
- 今この瞬間にもコンテンツは生産され続けている
- 立ち上げただけでは誰も見てくれない、使ってくれない
- 常に動き続ける人のニーズに応える必要がある
- 生き残るための運用体制をつくることが必要
デザインを言語化する
- 感覚ではなく、説明できるようにする
- 最高の状況だけを想定するのではなく、変化に耐えれるようにする
- デザインシステムは更新されていくもの
- 理論を文章化する
- あいまいなことを除き明確に表現(あいまいさが無いからこそ壊れにくい)
- 効率的に作業できるように最適化
デザインシステム
- 原則、基本ビジュアル、UI、コードの4つはデザインシステムに共通である
- 「良いデザイン」の明文化、ニュアンスの共有
- スタイルガイドとデザインシステムの大きな違いは原則があるかどうか
- 原則は基本ビジュアルやUIが何故そうなったのかを説明するもの
- 価値観やUIを言語化する
- 用語の認識を揃えることで誤解を防ぐ(ヘッダー?見出し?など)
- 運用が必要なのはデザインも同じ(継続改善)
- デザインシステムがあるとデザインのバグフィックスができる
- デザインの良し悪しの判断が感覚でなく理論で判断できるようになる
- ※デザインのテストができる!?
- まずは小さなところからスタートしてみる(タイポグラフィ、色)
デザインシステムの例
- MATERIAL DESIGN(Google/Android)
- LIGHTNING DESIGN(SalesForce)